国民に道徳心がない

       七

 私が遺憾に思ふのは、国民に道徳心がないといふやうな途方もないことではない。お互の間に、心から心へ呼びかけるところの共通なひとつの新しい風俗がもうそろそろ出来なくてはといふことである。 国民一般は、そのために、互に不信の眼をもつて対し、神経を不必要に浪費し、軽蔑に値しないことを...

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公衆道徳の訓練

       六

 公衆道徳の訓練をしなければならぬといふものがある。いや、それよりも前に、個人道徳の確立が急務であるといふ説もでる。 私はそのいづれにも半分づゝ賛成であるが、その目的を達するためには、これまで行はれてゐたやうな方法では百年河清をまつに等しいといふことを断言する。 例へば、闇取...

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われわれの祖先

       五

 われわれの祖先は、長い伝統によつて、今日まで、世界で特殊な、しかし、それ自身としてかなり美しい風俗を作りあげて来た。明治初年まで、国民はその風俗のなかで育てあげられたのである。明治時代は、所謂欧化主義の一時期を経過しながら、なほかつ、取るべきはとり、棄つべきは棄てるといふ一定の...

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